しんかい6500の女性パイロットと言えば、と、思い出される方もいるかもしれない。

 この連載では以前、しんかい6500の女性コパイロット(副操縦士)にお話を伺っている。では、今回のドラマのヒロインのモデルは彼女なのかというと、そうではない。朱野氏は作品を書き上げるまで彼女のことを知らなかったそうだ。

 となると、有村さん演じるヒロインはどんな女性なのか。そして、ドラマで描かれるしんかい6500とJAMSTECのリアリティはいかばかりか。もしもあのしんかい6500が現物を留めないほどチープに描かれていたとしたら、悲しい。

 それが杞憂であることを確かめるべく、取材班は早速、横須賀市夏島にあるJAMSTECの本部へ向かった。

 ここで、しんかい6500について復習。
 しんかい6500とは、水深6500メートルまで潜る能力を持つ、JAMSTECが保有する有人の潜水調査船だ。昨年、完成から25年を迎え、世界で最も深くまで潜れる有人潜水調査船として活躍してきた。

 そのサイズは一般的なバスほどの大きさだが、人が乗れるのは直径2メートルの耐圧殻内にあるコックピット部分だけ。だから乗員は、パイロットとコパイロットと研究者の3人に限られる。

 1991年の調査潜航開始以来、通算潜航回数は1438回(2015年7月現在)。三陸沖の日本海溝海側斜面での海底の裂け目発見や、インド洋の鉄製の鱗をまとう生き物・スケーリーフットの大群集の発見にも一役買ってきた。

 ドラマ中での、そのしんかい6500とJAMSTECの再現度、いかばかりか。

有人潜水調査船「しんかい6500」 提供=JAMSTEC
有人潜水調査船「しんかい6500」 提供=JAMSTEC
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