第12話 暴れん坊薪ストーブとの闘い

 私は急いでドアを開けて熱気を追い出すと、火のついた薪を散らして、勢いを抑えた。

 それから炎が安定したのを確認して、再び眠りにつくと、今度は、恐ろしいほどの寒さに目が覚めたのだ。

 さきほどの暑さで、衣服を脱ぎ捨ててベッドに入ってしまったのもイケなかったのだが、気が付くと、腕や足、太ももが、布団のなかにいながらにして冷え切っていた。

 芋虫のように布団にくるまり、ベッドから出ずにストーブの様子を遠くに見ると、あれほどガンガンに炎を躍らせていたストーブが、うんともすんとも言っていない。

 しかも、みじめなことに、体が冷えたためにトイレに行きたくなってきた。

 しかしトイレは、アウトハウスと呼ばれる外の厠なのだ。

「も~、なんでこんな寒いのに、トイレが屋外なのよ~。誰か~、ストーブに火をつけて~」
 と、泣き言も出てくる。

「はい、お嬢様、すぐに火をお付けしましょう」
 と言ってくれる執事がいるわけもなく……、私は意を決して、布団から飛び出した。

「おりゃ~」