第11話 荒野の英雄、その罪と運命……。

 奥深い森にある彼の家は、地面を掘り下げて、家の半分が土に埋まるようにして造る竪穴式ログキャビンで、屋根には草の生えた土を盛って断熱材の代わりにしている。

 一般的にはソッドハウスと呼ばれていて、冬は暖かく、夏は涼しい内陸エスキモーや北部インディアンたちの古い家の作り方である。

 キャビンの前にある湖で魚をとり、木の実を取って、オリバー爺さんは50年以上1人で暮らしてきた。

 そして、人はなぜ傷つけ合い、殺し合うのか? と、考え続けてきたのだという。

 オリバー爺さんが、再び私の顔を覗き込むようにして言った。
「お前さんは、森が好きで、大地が好きな顔だ」

 その言葉は嬉しかった。

 女性として「綺麗」とか「可愛い」とかも、もちろん言われたいが、なによりも芯を見てくれる言葉だ。

 オリバーは、先ほどの語気を強めた声とは違い、少し笑みを零(こぼ)しながら優しい声で言った。