すでにロッジで充電してあったバッテリーを運んできて電気配線につなげると、ベッドの横の蛍光灯が点いた。
バッチリ明るい日本の照明に慣れている私には、ちょいと薄暗い気もするが、慣れてしまえば生活に差し支えない程度の明るさがある。
一般的に発電というのは、蓄電ができないことと、送電のロスが今も大きな課題だが、ここでの自家発電はバッテリーを使った蓄電と手で運ぶ送電が基本だ。シンプルでいい。
蓄電バッテリーは、ヨットなどの小型船舶の室内灯などに使われているディープサイクルバッテリーで、長時間使うことができる。
車のクランキングバッテリーは、エンジンをかけるための一発の大きな電力を流すためのものであるから、室内灯などに長く使用する場合には、エンジンをかけっぱなしにしなければ、直ぐにもバッテリーが上がってしまう。
その点、このディープサイクルバッテリーは、エンジンを使わずに本体だけで、細く長く電気を流してくれる優れモノなのだ。