第5章 1956- 第二期黄金時代からさらなる挑戦へ

第2回 新編集長はナショジオを床にぶちまけて言いました

 10年間で300万部以上の部数アップ! 当たり前だけど1年あたり30万部以上!! “炎の変革者”メルビル・グロブナー新編集長がなしとげた改革は、『ナショナル ジオグラフィック』のリニューアルから協会の活動体制まで多岐にわたりました。

 まずは雑誌のほうを見てみましょう。

 編集長になったのだからこれも当たり前ですが、就任後すぐにメルビルは雑誌の改革に乗り出します。

 とりわけ写真には力を入れました。完璧を期すべく、予算を3倍にアップ。全米報道写真家協会の現役会員など、フォトジャーナリズムで名の知れた人材を迎え入れて担当者を刷新します。

 多くの読者が「写真を見るだけで本文には目もくれない」(!)ことにメルビルは気づき、写真とその説明だけでだいたいの内容がわかるようにします。

 写真をなるべく多く、大きく使って、書籍のように記事が片側のページで始まるスタイルを廃止。必ず見開きの写真から特集を始めるように決めました。このレイアウトはいまも同じですね。

 こうした改革のおかげで、翌年には「赤シャツ写真スクール」の痕跡がすっかり影を潜めました。ほらこのとおり。