第62回 ベトナムの不思議な緑の「ミルクレープ」(ベトナム後編)

 ちなみに、バインというのは、ケーキをはじめ米や粉類を使った食べ物一般につく名称だそう。バイン・フランはケーキの一種というわけ。例えば、東京でも最近専門店を見かけるようになったフランスパンを使ったベトナム風サンドイッチ「バイン・ミー」のバインも同じ意味。お菓子とサンドイッチに同じ「バイン」が付くというのは、不思議な感じです。(ちなみに、「バイン・ミー」でパンの意味となり、先のパンを揚げたおやつは「バイン・ミー・チーン」と呼ばれるそう。チーンは火を通すという意味です。)

 最後に、ベトナム滞在の経験を持つ柴山さんに現地で特に美味しかったお菓子について聞いてみると、「『バイン・ヤー・ロン』(ヤーは豚、ロンは皮という意味)というお菓子が美味しかったですね!」と教えてくれた。

これが、バイン・ヤー・ロン。色合いの違う緑の層がとてもきれい(写真クリックで拡大)

 パンダンという植物の葉(第52回参照)で風味付けをした緑色のゼリーと緑豆餡をミルクレープのように交互に重ねたお菓子だといい、パン屋やケーキ屋の他、スーパーでも売っているポピュラーなお菓子なのだという。「『アンゴン』でも出してみたいと作ってみたのですが、なかなかうまくいかなくて」と柴山さん。いつかお店で食べられる日がくるかもしれないですね。