ボクがJAMSTECに来てからやった仕事は、まさしく“その兆候”である「始源的なアーキア(古細菌)が伊豆・小笠原弧の明神海丘や水曜海山の熱水フィールドから得られている」と言う内容を含んでいた。

だからボクは、幼なじみの金言「ヤンキー(研究者)は最初になめられたらおしまいよ」に従い、「この研究計画はオレ様のために存在するのだ」みたいなナマイキモード全開で、その会合で講演をしたのだろう。そしておそらく多くの参加研究者が「ナマイキな若造ガー!」と思ったに違いない。そういう視線をビシバシ感じたことはほのかに覚えている。

石橋さんが「分野横断するためには、そういうキャラが必要なんだよ~」とフォローしてくれたのも覚えている。それとその会合で一番記憶に残っているのが、当時東京工業大学理工学研究科で日本学術振興会特別研究員をしていたメッチャナマイキかつアタマの良さそうな雰囲気を醸し出していた地球化学者、角皆潤(つのがい うるむ=現名古屋大学大学院理学研究科教授)というオトコとの出会いだった。

角皆潤さんはボクの発表にとても鋭い質問をした(専門的なので内容は省く)。
実はその時、ボクはその質問の意味がよく分からなかった。なぜならボクは「熱水化学のシロートだからよ!」状態だったから。ボクの的を射ない答えを聞いた時、角皆さんはこう言ったんだ。

「わからないんならエラそうなこと言うな(ボケ!)。(ケッ、)これだから微生物屋は、ふう(使えん!カスが!)」
もちろんカッコ内は当時のボクの脳内変換(0.001秒)だが、まちがいなく彼はそう言いたかったに違いない。

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