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ナショナル ジオグラフィック日本版 2012年10月号

ムスタン王国 謎の洞窟群

  • カリガンダキ川沿いの斜面を進む調査隊。目指すは、岩壁に幾つも並んだ洞窟だ。何世紀も前に人の手によって掘られたもので、一帯に約1万カ所あるとみられる。
  • 洞窟の入り口で、ロープをよじ登るテッド・ヘッサー。
  • 谷底から50メートルほどの高さにある洞窟群を調査しようと、絶壁を登るマット・シーガル。岩壁は手で触れただけで崩れてしまうほどもろい。現在、洞窟には何もないが、かつては文書などが収められていた可能性がある。
  • 古文書の切れ端のほこりを吹き払うシーガル。書庫と思われる洞窟で見つかった文書の大半が15世紀のもので、チベット仏教の経典や法律関係の文書もあった。
  • 銅鑼(どら)や太鼓を打ち鳴らし、香をたいて儀式を行うラマ僧。ここはムスタン王国の都だったローマンタンにある、個人宅の祈祷(きとう)所。かつてチベットの一部だったムスタンには、今もチベットの文化が色濃く残る。
  • チベットの数珠、マーラを手にする僧。マーラは未来を予知する儀式の際に、祈りやマントラ(真言)を唱えた回数を数えるために使われた。この僧が帰依しているボン教は、仏教が伝来する前から古代チベットにあった宗教で、今もムスタン郡の一部で信仰を集めている。
  • 中国との国境に近い村、サムゾンで馬を引いて歩くラマ僧のツェワン・タシ。戦乱が相次いだと思われる800年前、村人は岩壁の洞窟に隠れて暮らし、やがて平和が訪れると子孫たちは村に戻ったようだ。
  • ムスタン郡北部のガルフ村にある洞窟で、たき火をして暖を取るヤンドゥ・ビスタ(53)。彼女はこの洞窟で生まれ、11年前には自分もこの場所で娘を産んだが、その後、家族とともに町へ移り住んだ。「町よりも洞窟で暮らす方が好きです」とビスタは言う。「ここは冬は暖かくて、居心地がいいんです。水や薪を運び上げるのは一苦労ですけれど」。考古学者のマーク・アルデンダーファーによると、ガルフ村にはこうした洞窟生活をする人がたくさんいたという。「洞窟なら、最初から部屋がいくつもあります。新しい家を建てる必要はなく、玄関を付ければいいだけです」
  • 迷路のように入り組んだ居住用の洞窟に入っていくテッド・ヘッサー。
  • 無線機を片手に人間のあごの骨を拾い上げるのは、調査隊を率いるピーター・アサンズ。盗掘された洞窟の調査中だ。奥ではマット・シーガルが、もともと骨が納められていた場所を確認する。歯に残されたDNAから、遺体のおよその出生地が特定できるかもしれない。
  • サムドンの洞窟の第5墓室で発見された、小さなガラスのビーズ。金と銀で作られた埋葬用マスクの頭巾に付いていた。ムスタンでビーズが作られていた証拠はないが、一帯では紀元300~700年頃のビーズが1000個以上見つかっている。こうしたビーズは、現在のパキスタン、イラン、インド南部で作られたと考えられる。考古学者のアルデンダーファーは、「貿易によってこの地にもたらされたものに間違いないでしょう。ただし、何と交換されたのかは分かっていません」と話す。
  • 金と銀で作られた、1500年ほど前の埋葬用マスク。サムドンの洞窟の第5墓室で、棺に埋葬された成人男性の顔を覆っていた。かつて、この地域では身分の高い人々の遺体にマスクをかぶせる風習があった。
  • 曲がった木製の柄がついた、鉄の短刀3本。サムドン村の近くにある墓室から見つかった。長さは20~30センチで、護身用と思われる。
  • 写真は幼児のミイラ。このミイラと成人女性の足(次ページ)は、1995年にドイツ人とネパール人の考古学者が、ムスタンのメブラクにある洞窟で発見した30体の遺体の一部だ。
  • 自然にミイラ化した遺体は約2000年前のもので、布で巻かれ、銅製の腕輪やガラス製のビーズ、貝殻の首飾りとともに木棺に納められていた。
  • サムゾンの洞窟で見つかった、約1500年前の人骨や動物の骨を調べる生物考古学者のジャクリーン・イング。村人が外から興味深げに見つめる。多くの人骨には、刃物で切りつけた跡が残っていた。当時は遺体から肉をそぎ落とす風習があったと考えられる。
  • ムスタン郡にあるリツェリン洞窟の壁画。右側にブッダ、その周囲に弟子たちが描かれている。この絵は約800年前に描かれたもので、長いあいだ風雨にさらされてきたため、表面がはがれ落ちている。
  • ムスタン王国の主要都市だったツァランを夕闇が包み込んでいく。この地方では何世紀もの間、昔ながらの暮らしが守られてきた。洞窟の調査が進めば、かつて世界とチベットを結ぶ交易の要衝として栄えた王国の姿が解明されるだろう。

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