ロッジは、アスペンの林の丘の上にあった。

 荷を担ぎながら登って行くと、久しぶりの登り坂に息が切れて、足も重くなってきた。

 荒い息を吐きながらも、周りの風景を見ると、息を飲むほどに美しかった。

 林の木々の間には、小さなキャビン(丸太小屋)が数棟建てられていて、それはムース(ヘラジカ)の角を玄関の上に冠のように取り付けられてある、いかにもアラスカらしいキャビンなのである。

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 周りでは、人をあまり警戒しないグラウス(ライチョウの一種)が、下草のクランベリーの実を求めて低く飛びまわっていて、アスペンの木々の上には、チカ、ディー、ディー、ディーと鳴く小鳥、“チカディー(アメリカコガラ)”が遊び回っている。

 どこを見ても、絵本の中のようにカワイイ風景が映し出されるのである。

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