第6話 やった!この大自然も犬たちも私だけのもの!!

 慣れた手つきで操船をするスティーブは、西部劇の開拓者のようなアゴ髭をモサモサと蓄えていて立派な老けた男性のように見えるのだけれど、実は髭の奥の顔はまだ20代。若い彼女も連れていた。

 彼はミンチュミナで生まれ育ち、この土地で罠師(わなし)をしている父親の手伝いをしていると言う。

 最近、飛行機の免許を取って、新品の自家用機を手に入れたばかりだった。

 ボートに乗り込む前に、滑走路横に停めてある彼の機体を見せてもらったが、まるでレッド・フェラーリのように赤く、ピカピカに磨かれてあった。

 広大な自然の中に住む人々にとって、自家用機は、街で暮らす人々の車と同じで、スティーブのような若者が飛行機の免許を持っているのも珍しくない。

 今どきの若者が憧れの新車を手に入れたときのように、彼もまた、自家用機のこととなると、目を輝やかせていた。

(写真クリックで拡大)