彼女は、母親と同じように私に歩き寄るなり、骨太の大きな手を回して、私にハグをした。

 そっくりな親子である。声までも似ている。

「まさ~か、会えて嬉しいよ。はははは」
 笑顔は最大級で、笑い方が豪快である。

 しかしながら、私は『まさ~か~』ではないのだ。

 今までも、私の名前のことに関しては、いろいろ苦労してきて、「まちゃ~き」とか、「まさあき~」と呼ばれることが多々あったけれど、まさか、「まさ~か~」とは……。

 ある意味、斬新である。

 しかしながら、呼び名が「まさ~か~」では、なんとも締りがないので、いつ、それを正そうかと考えていると、もう、どうでもよくなってきた。

 まあ、これからゆっくりと、トーニャと話す機会もたくさんあるだろう。
 と、思いきや、

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