第5話「まさ~か~」のええええええええぇ!
彼女は、母親と同じように私に歩き寄るなり、骨太の大きな手を回して、私にハグをした。
そっくりな親子である。声までも似ている。
「まさ~か、会えて嬉しいよ。はははは」
笑顔は最大級で、笑い方が豪快である。
しかしながら、私は『まさ~か~』ではないのだ。
今までも、私の名前のことに関しては、いろいろ苦労してきて、「まちゃ~き」とか、「まさあき~」と呼ばれることが多々あったけれど、まさか、「まさ~か~」とは……。
ある意味、斬新である。
しかしながら、呼び名が「まさ~か~」では、なんとも締りがないので、いつ、それを正そうかと考えていると、もう、どうでもよくなってきた。
まあ、これからゆっくりと、トーニャと話す機会もたくさんあるだろう。
と、思いきや、