温室効果ガスによる気候変動は、ほぼ確からしいことが国際機関でも合意されている。ただ、現実に目の前の災害を相手にする真木さんのような気象研究者は、その災害と気候変動、さらには温室効果ガスとの因果関係を直接解明する立場にいるわけではない。これはまた別の系統の仕事だ。その結論がいかなるものであっても、目の前にある災害を防ぎたいという思いがまずあるのだと了解した。

 すると、研究が据える目標である、「極端気象に強い都市創り」が、すんなりとつながって見えてくる。

 真木さんによれば、気象災害を考えるには多要因を考慮しなければならず、特に「要因」と「素因」を分けて考えたほうがよいという。

 要因の方は分かりやすい。

「ゲリラ豪雨でいえば積乱雲です。短期間に大量の雨が降らなければ、災害にはなりませんから。気候変動により豪雨が発生しやすくなっているというのも要因として位置づけられます」

 では、もう1つ、素因というのはなんだろう。

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