第4回 竜巻の内部がついに見えた!

 積乱雲がもたらす様々な現象の諸相を解き明かさなければ、真木さんらの目標は達成されない。ゲリラ豪雨、竜巻、ひょう、落雷など、すべては積乱雲が見せる活動として同じ物理過程の中で結びついているものの、違う形で立ち現れる。それらをどう解きほぐして理解していくのか。

 今年になって、茨城県北部に被害をもたらした竜巻は記憶に新しい。そこで、竜巻を中心に最新の知見を教えていただいた。実は竜巻は、積乱雲の中でも特に巨大なスーパーセルと関係が深く、その意味でも興味深いのだ。

 まずは、今年6月に茨城県つくば市にて起きたこと。

 幅500メートル、長さ約15キロにもわたって竜巻が走った。木造家屋が倒壊した無残な姿を記録した映像を見た人も多いだろう。亡くなった方もおり、50人以上が怪我をしたという。竜巻の恐ろしさについて、我々の社会は非常に印象づけられた。

 この竜巻について、真木さんもまさに当事者だった。

「実は私、日曜日のお昼過ぎで、食事に車で出かけていったんですが、ちょっと目の前に竜巻が見えたんです。で、慌ててしまいまして。携帯の撮影機能を立ち上げるのに手間取って、撮れたのは撮れたんですが、竜巻の最盛期には間に合わなかったですね。私、竜巻の前兆現象として知られている乳房雲や竜巻の被害情報は何度か見たことがあるのですが、あのような竜巻そのものは、初めて見ました」

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2012年9月号特集「猛威を振るう異常気象」
本誌では世界の異常気象についてレポートしています。フォトギャラリーもあるWebでの記事の紹介はこちら。ぜひあわせてご覧ください。