第3回「ゲリラ豪雨予報」は2、3年後に実現?

 ゲリラ豪雨をもたらす積乱雲の観測について、日本の水準は他国と比べて進んでいる。雨粒の検出に適したXバンドのMPレーダでネットワークを組み、首都圏のゲリラ豪雨を研究するという発想自体が、斬新で国際学会でも驚かれるとか。

「私が発表する場所はアメリカとヨーロッパのレーダ気象学会なんですが、X-NETという、Xバンドのマルチパラメータレーダのネットワークを首都圏で組んでいるというのはインパクトが強いですね。人口の密集地域にこういう密なマルチパラメータレーダ網があるというのは、世界的にも珍しいんです。このネットワークは2006年ぐらいから始めてますので、世界で一番早く都市域を対象にした研究をしていると言えます。さらに、これに加えて、現業用に国交省が同じタイプのレーダを全国展開していますから、都市を対象とした観測では我が国は相当、先を行っています」

 北米、欧州も追従しており、アメリカではテキサス州、ヨーロッパではロンドン、パリ、ロッテルダム、ルーベンの4カ所に似たレーダを設置して、都市型災害を監視する仕組みが来年(2013年)あたりにはできるそうだ。

 それでは、研究用のものとして「最先端」であるX-NETを使って、真木さんたちの目標はどのあたりにあるのだろう。

当初、MPレーダーは機動的な観測をおこなうために4トン車に搭載された。もちろん今でも現役。(写真クリックで拡大)

2012年9月号特集「猛威を振るう異常気象」
本誌では世界の異常気象についてレポートしています。フォトギャラリーもあるWebでの記事の紹介はこちら。ぜひあわせてご覧ください。