「Xバンド(マイクロ波の一種で、波長3センチほど)のマルチパラメータレーダを首都圏に重点的に配置した観測網が整いました。防災科研が持っているレーダだけでなく、国交省、中央大学、電力中央研究所、防衛大学校、山梨大学、日本気象協会などのものも併せて、X-NETというネットワークをつくり、世界でも最初の大都市での稠密観測を試みています。現在、7台のMPレーダと2台のドップラーレーダがネットワークにつながっています」

 Xバンドというのは、使う電波の波長(周波数と言い換えてもいい)だからなんとなく分かったつもりになるが、耳慣れないMP(マルチパラメータ)とはいかなるものか。

「従来型のドップラーレーダに比べて、得られる情報が多いのと、雨量などの推定が正確になるのが特徴です。Xバンドは雨による減衰が激しくて、気象観測に向かないと言われていたんですが、マルチパラメータの観測では、その弱点を補う以上のメリットがあることが実証されて、評価されるようになりました。マルチというからには、これまでのレーダでは得ることができなかった情報を引き出します」

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