第1回 ゲリラ豪雨、竜巻、ひょう、雷は予報可能?

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「厳密な定義があるわけではないんですが、私たちが扱っているのは、ゲリラ豪雨、竜巻、ひょう、落雷などです」と真木さんは、すっぱりと対象を限定した。

「ゲリラ豪雨は特に力を入れています。竜巻は時々話題になりますが、日本ではひょうの被害はあまり目立たないかもしれませんね。でも、アメリカなんかですと、農作物だけでなく、自動車までやられたりします。さらに、落雷。これは毎年、日本で何人かの方が亡くなられています。こういう現象がなぜ起きるかというと、発達した積乱雲によるものなんですね」

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 というわけで、やはり、ぼくの興味のど真ん中である雲の王、積乱雲にかかわるものが、ここでいう「極端気象」なのだ。なお、極端気象と異常気象はどう違うのか、という疑問も生まれるのだが、「異常気象」は気象庁の定義で30年に1度以下のかなり希な現象とされるのに対して、「極端気象」は、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の評価報告書で使われる表現で、降水量100ミリの大雨など、比較的頻繁に起こるものまで含まれているようだ。

 さて、ゲリラ豪雨に象徴される極端気象が、きわめて局所的なスケールで起き、人命を含む大きな被害をもたらすことがある。しかし、これまでの天気予報の観測網では正しく検知できないほど局所的すぎて、対応できずにきた。

 そこで、真木さんたちは、都心にできる積乱雲を集中的に見る稠密(ちゅうみつ)観測なるものを敢行している。