第3話 鼻づまり、虚弱体質、失神、なんでもござれチーム!

 同じく子犬の頃の事故によって障害を負った5歳のオス、アーセルには、左足の指がない。

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 一時的に橇犬たちを1列につなぐワイヤーが緩んでいたために、アーセルはそこに足を絡めてしまったのだ。

 そのワイヤーには他の犬たちも繋がれていたことから、アーセルが悲鳴を上げる度に、他の犬たちが驚きまわり、もがけばもがくほど、ワイヤーが引き締まってしまったのである。

 しかしながら、アーセルは逞しい体に育ち、指のない足でも、力強く橇を引き、犬橇の配列のなかでも、もっとも踏ん張りの必要な後方部「ウィール」というポジションを務めている。