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ナショナル ジオグラフィック日本版 2012年9月号

混迷するイエメン

  • 嵐の宵、サレハ・モスクの高さ90メートルを超すミナレットに明かりがともる。イエメンで最も壮麗なこのモスクは、4年前に約47億円を投じて首都サヌアに建設された。名前の由来となった前大統領は、2012年2月に辞任。33年間の独裁体制に幕を閉じた。
  • 今年3月、南部のアデンで武力衝突の最中に銃殺された15歳の少女ナダー。布にくるまれた遺体にすがりついて家族が泣き崩れる。「ひどい仕打ちに皆泣いています。この子には敵なんていなかったのに」と、父親(頭に布を巻いた右の男性)は嘆く。
  • イエメン軍の対テロ女性部隊が使用しているピンク色の兵舎を、中尉が巡回する。警察や対テロ部隊に所属する女性はおよそ1500人。保守性が極めて強いイエメン社会では、女性容疑者(なかには女装した男性もいる)を取り調べるにも、彼女たちの存在が不可欠だ。
  • がれきの間でたこ揚げをして遊ぶ11歳のトルキ・アフメッド。その後をいとこが追いかける。サウジアラビアとの国境に近いサダは、北部の反政府運動の拠点だ。2004年から続く騒乱のため、町の大部分は破壊された。死者は数百人に上り、10万人以上が家を失った。
  • 儀式用の短剣を身に着け、部族の男たちの前に立つサディク・アフマル。イエメンで最も有力な部族長だ。サヌアにある屋敷の壁には亡き父アブドラの肖像が掲げられている。2011年5月、彼の支持者が政府軍に発砲。その報復として、この屋敷が襲撃された。
  • 「変革の広場」と呼ばれるサヌア大学の南門前。2011年初め、「アラブの春」の影響を受けた数千人もの人々がここで反政府デモを行ったことから、その名がついた。ここでは今でも集会や礼拝が開かれる。サレハは大統領を辞任したが、イエメンの苦悩はまだ終わっていない。
  • 首都サヌア郊外にある中世の要塞の村、ハババ。女性たちが水汲みにやってくる貯水池を取り囲むように建物が並ぶ。
  • サヌアの市場で、自動小銃AK-47を携えた男がカート売りの親子の脇を通り過ぎる。イエメンでは、貴重な水資源の4割がカート栽培に使われる。カートの市場規模は年間1000億円近く、売り手は1日に約8万円稼ぐこともある。一方、食料の大半が輸入されている。
  • ニカブをかぶり、学校へ行く身支度をする13歳のアルハノフ・アル・タマニ。3年前にサダで起きた政府軍と反政府勢力の衝突で、自宅が破壊された。今は唯一残った部屋で、家族9人が暮らす。騒乱で家を失い、テント生活を強いられている人々も多い。
  • ソマリアの騒乱から逃げてきた難民、ホドホン・バダア・アブドラ(25)。イエメン南西部バーブ・アルマンデブにある難民の一時収容施設で暮らしている。5人の子供を抱えて離婚した彼女は、密入国あっせん業者に400ドルを支払ってここへやってきた。これから掃除の仕事を見つけたいと考えている。
  • イエメン南部アデンの学校にいる少女たち。この学校はイエメンの国内避難民のためのキャンプで、100以上の家族が滞在している。彼らはアルカイダ系勢力と政府軍の衝突によって引き裂かれたアビヤン州から逃げてきた。
  • イエメン南部のアデンから西に約160キロ離れたバーブ・アルマンデブ。最近エチオピアから来た難民たちが、難民施設のそばを散歩している。イエメンには50万人以上の難民が暮らす。そのほとんどはソマリアやエチオピアの騒乱や貧困生活から逃れてきた人々だ。
  • 12歳のサリーム・アル・ハラジは、2011年3月、サヌアで行われた反政府デモに参加し、狙撃手に撃たれて両目を失った。最後に見たのはデモ隊の姿だが、少しも後悔はしていない。「貧しい暮らしを終わらせてほしいと思ったんだ。抗議運動をこの目で見られて幸せだよ」
  • ユネスコの世界遺産に登録されたサヌア旧市街で行われた結婚式。停電が頻発する地区だが、発電機のおかげで会場はずっと明るい。
  • サヌア旧市街で21歳のアメーン・アララ(花飾りをかぶった中央の男性)の婚礼が行われた。イエメンでは人口の半数が1日約110円で生活している。そんな人々にとって、40万円もかかる豪華な結婚式は大変な負担だ。多くのカップルは貯金して集団で式を挙げる。
  • サヌアで友達とブレイクダンスをするムハンマド・ムスタファ・アル・オガペ。イエメンの人口の半数は18歳未満だ。高い人口増加率と教育レベルの低さなどが原因で、若者たちは就職難に直面している。
  • サヌアの遊園地で、母親に見守られながら乗り物で遊ぶ少女たち。国の情勢は不安定でも、こんな心温まるひと時がある。だが、2011年にノーベル平和賞を受賞した女性活動家タワックル・カルマンが唱えた「新しい夜明け」は、まだこの国に訪れていない。

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