第4回 本当の賢さとは「自ら賢くなれる」こと

 チーム・ヘリオスは前述の通り、2012年のメキシコシティ大会で、「宿敵」である中国チームを倒し、見事に優勝を果たした。前年の雪辱を遂げたことになる。

 では、前年と今年では何が違ったのだろう。

 それを問うと、秋山さんは、まず、さらに前の年、2010年に起きたことから説き起こした。この年のシンガポール大会で、チーム・ヘリオスのエージェントは大きな変化を迎えたのだという。

「エージェントといっても要はプログラムなので、もしこういう状況だったらあそこに向かってドリブルをするとか、大量の条件分岐を書かざるを得ないわけなんですね。しかし、それを際限なくやってたら、恐ろしい量のプログラムになって人間が把握できなくなりますし、きちんと動く保証もない。じゃあ、どうするかというと、やっぱりその場で考えさせられるものは考えさせないといけない。将棋なんかで先を読んで、今この手を指したら、この先こういう展開になるからこの手はよさそうだとか、そういう評価をするわけですけど、それと似たようなことをサッカーでもやってみようとしています。この仕組みを完全に取り入れて、劇的に変わったわけです」

福岡大学の秋山英久さん。(写真クリックで拡大)