第2回 見事なグループ戦術の意外な舞台裏

 ロボカップ2012メキシコシティ大会のシミュレーションリーグに参加したのは、日本、中国、ドイツ、イギリス、イラン、ブラジル、ポルトガル、トルコ、オーストラリア……ぼくがぱっと見ただけでもかなりの国数にのぼった。実機を使わずに済むコンピュータシミュレーションのみのリーグなので、毎年参加するチームの数は多い。そんな中、チーム・ヘリオスは、2010年と2012年に優勝、2009年と2011年に準優勝と輝かしい戦績を残している。 

福岡大学の秋山英久さん。(写真クリックで拡大)

 チームの起源は、現在、福岡大学助教の秋山英久さんが、まだ東京工業大学の修士学生だった1999年に遡る。

「修論のテーマを決めなければならなかったんですけれど、そのときの指導教官に、マルチエージェントの研究がやりたいと相談したんですね。すると、ロボカップのシミュレーションリーグというのがあるよと紹介されたのがきっかけです。どうせなら、出場して世界大会に行ってこいと。それで、2000年のメルボルン大会のとき、右も左もわからない状況だったんですけど、とにかく出られたというのが最初でした」