第4章 1921-1956 カラー革命と第一期黄金時代
第26回 トルストイとダライ・ラマとナショジオの意外な縁
ロシアの文豪。チベット仏教の最高指導者。アメリカの地理の月刊誌。
一見すると「何つながり?」という感じですが、これが実はさほどおかしな組み合わせではありません。
まず、ダライ・ラマは『ナショナル ジオグラフィック』にたびたび登場しています。
新しいところでは2002年4月号の特集「チベット 新時代の息吹と仏教」。さらに2004年1月号の特集「チベット仏教の聖地、インド・ラダック地方」では、中国との国境紛争のもとになりかねないため、現地の人間以外の立ち入りをインド政府が厳しく制限していた「ハンレ」という谷に取材陣が入る許可をとりつけてくれました。この地方にジャーナリストが入ったのは世界ではじめてのことでした。
また、例の「アフガンの少女」を撮影した写真家のスティーブ・マッカリーがダライ・ラマの講演に行ったときのこと。マッカリーを見つけるとダライ・ラマは自ら近寄り、「もしかして、ナショナル ジオグラフィックの番組に出られていませんでしたか? アフガニスタンの難民の少女の写真を撮った方なのでは?」と聞きました。マッカリーが「そうです」と答えると、その場で俳優のリチャード・ギアを紹介してくれた、なんてエピソードもあったりします。
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