第1回 人には決まった量の「旅運」がある

 人には一生に決まった量の「旅運」があって、私はきっとそれを使い果たしてしまったんだと思っていたのですが、めったに旅行をしない夫は、まだたっぷり持っている。これは本当に「旅運」というのはあるぞと、そのときに思いました(笑)。

――旅のエッセイのエピソードでも、現地の人と仲良くなって、名所を案内してもらったり、自宅に招かれたりという場面がよく出てきます。

 それはよくありました。私は行きたいと思った場所にとりあえず行く。あとは風まかせ、人まかせ。そんな旅です。

 バックパックをひとつ背負っての貧乏旅行。数週間から1カ月くらいの1人旅が多かったのですが、女性だから声をかけやすいというのもあったでしょうね。

 その地に何日かいると、誰かしら世話を焼いてくれる人が現れるんです。

――ところが、あるときにそれが変わった。

 変わりました。1人で旅をしていても、人に声をかけられることがなくなったんです。

――何が変わったんでしょう。

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