一日のはじまりを、こんなふうにして毎日迎えられたなら、いま生きているということをもっと大切に思えるかもしれない。

 日が昇ってくるこの瞬間を心に焼き付けて、ずっと覚えていたい。

 日の出を見るたびにそんなふうに思ってみるのですが、山を下りて、日常の時間の流れに戻ってしまうと、日々のささやかなことに心を悩ませているうちに、日の出のうつくしさなんてすっかり忘れてしまうのがいつものことでした。

 <また忘れてしまうかもしれない……>

 それでもやっぱり、カヤックの旅で初めて朝焼けを見たこのときもぼくは、「1日というのはこんな風にうつくしくはじまっていくのだ」ということを、ずっと覚えておきたいと、願ったのでした。

 早起きして朝焼けをずっと眺めていたら、すっかりお腹がすいてしまいました。そこで、米を炊いてしっかりと朝食をとりました。

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