- AUGUST 2012 -

ナショナル ジオグラフィック協会 写真資料室から

郵便屋さん、ポストは何色?

 炎天下の路傍にしゃがみ、ポストに投函された郵便物を集める集配人。帽子の下に白い木綿の日除け布、すねにはズック地の脚絆(きゃはん)といういでたちだ。1921(大正10)年ごろに撮影された一枚で、左手には東京・渋谷にあった「弘法湯」前の医療機関の広告が見える。この浴場の客をめあてに円山町界隈(かいわい)には花街が形成され、大正時代には多くの芸者置屋や料亭が軒を連ねる歓楽街としてにぎわっていた。


 ところでこのポスト、何色だかおわかりだろうか。郵便制度草創期のポストは白木や黒塗りの木製だったが、1901(明治34)年、郵便物の焼失や盗難を防ぐ工夫を凝らした鉄製の赤い円筒形ポストが登場。7年後に正式採用となり普及した。写真もそんな赤いポストの一つだ。

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