第3回 外来種輸入には多くの問題、資源管理に漁獲規制が急務

絶滅が懸念されるまでになったウナギ。親の漁獲規制も急務だ。(写真クリックで拡大)

 親ウナギの漁獲規制と、一定量のシラスウナギを捕獲せずに自然界に逃がすといった規制を導入すると同時に、輸出規制を徐々に強化して、実質的な禁輸措置まで持ち込んだ欧州の取り組みがそのモデルになるだろう。

掛け声だけの資源管理

 ウナギの生態に詳しい東京大・大気海洋研究所の塚本勝巳教授が会長を務め、日中韓などの業界関係者も参加する「東アジア鰻資源協議会」も3月、河川・沿岸域での親ウナギ漁業の制限と、正確な統計データを得るため、シラスウナギ漁を国の一括管理とすることなどを提言している。

 個人的な意見だが、国内のシラスウナギ漁業者に国による一元管理の下で漁獲枠を割り当て、漁獲枠や漁獲物の取引に入札制を導入するという思い切った対策が必要なところまで来ているように思う。取引額の一部を国や自治体が徴収し、河川の環境再生や資源を保護した者への報償金に使うといった手法も有効だろう。

 これまで動きが鈍かった水産庁もようやく今年の6月末、ウナギに関する緊急対策をまとめた(http://www.jfa.maff.go.jp/j/press/saibai/120629.html)。その中では、産卵に向かう親ウナギの漁獲の抑制とシラスウナギの河川への遡上を確保する取り組みを関係者に「働き掛ける」とされている。強制力も具体性もない「働き掛け」について関係者の間では、その実効性を疑問視する声がもっぱらだ。