第3回 外来種輸入には多くの問題、資源管理に漁獲規制が急務

「代替品」として注目されるアメリカウナギ(米魚類野生生物局提供)(写真クリックで拡大)

 しかも、養殖業界が「資源復活」を理由に毎年、大量に行っている養殖ウナギの放流事業と、外来種の輸入とが一緒になることで、外来ウナギが日本の生態系に広がり、在来種と競合するという事態を招く危険性が高い。

 これも既に日本の各河川でヨーロッパウナギが見つかったという調査結果によって、実証済みである。海外から日本のウナギに抵抗力のない病原体や寄生虫が持ち込まれる懸念もある。

 今年に入って米国やフィリピンでは熱狂的なシラスウナギ漁のブームが起こった。米国政府が世界自然保護基金(WWF)などの環境保護団体の提案に基づいてアメリカウナギをワシントン条約の規制対象とすることを検討し始めたり、フィリピン政府がシラスウナギの禁輸を決めたりと、各国政府には既に規制強化の動きも見られる。

 資源管理に配慮しない日本のウナギ輸入やウナギ消費が国際的な非難を浴びることも十分考えられる。事実、ヨーロッパウナギが減少した際に英国では過去に「自国のウナギを食べ尽くした日本人がこんどは欧州のウナギに手を伸ばし始めた」との報道があった。

 つまり、われわれは絶滅危惧種となったヨーロッパウナギの経験から何一つ学んでいないということになる。

 ウナギの最大の消費国である日本にとって今、やるべきことは、自国周辺のウナギ資源の保全と適切な管理の強化以外にない。