サウスダコタ州に暮らすオグララ・ラコタ族。連邦政府の不当な扱いに耐えながら、たくましく生きる姿を、長期取材で見つめた。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

米国先住民の苦闘と希望

サウスダコタ州に暮らすオグララ・ラコタ族。連邦政府の不当な扱いに耐えながら、たくましく生きる姿を、長期取材で見つめた。

文=アレクサンドラ・フラー 写真=アーロン・ヒューイ

 人口一人当たりの収入は全米平均の3分の1、住民の半数近くが貧困レベル以下での暮らしを送り、乳児死亡率は全米平均の3倍近くに達する――。米国サウスダコタ州パインリッジ居留地に暮らす先住民、オグララ・ラコタ族の貧困と窮状は、どこからもたらされたのか?

 現実として、連邦政府がオグララ・ラコタの聖地ブラックヒルズを不当に占有している問題がある。150年にわたり、先住民はバッファローを追いかけて草原を移動する民族本来の生き方を奪われてきた。1890年12月には、140人以上の先住民が米軍に殺害される「ウンデッド・ニーの虐殺」もあった。この虐殺事件は、彼らの心に深い傷を残した。

 そして1978年、先住民の儀式や慣行が法律で守られるようになると、オグララ・ラコタの人々は、失われつつあった伝統や言語、信仰を取り戻し始めた。それは、インディアンという誇りを力に、新しい時代を作ろうとする動きなのかもしれない。

編集者から

 筆者のアレクサンドラ・フラーは2010年6月号の「マンデラの子供たち」を執筆した作家。写真家のアーロン・ヒューイは、7年にわたってオグララ・ラコタの人々を取材し、彼らの「代弁者」になろうと決心した人物です。

 米国を舞台にした話ですが、普遍的なテーマをもったストーリーだと、私は感じました。この特集と併せて、2012年3月号の「写真は語る」で紹介した宇井眞紀子さんのフォトギャラリーもご覧いただければ幸いです。(編集T.F)

この号の目次へ

翻訳講座

ナショジオクイズ

気候変動の研究施設があるグリーンランドは、どの国の領土?

  • ノルウェー
  • カナダ
  • デンマーク

答えを見る

ナショジオとつながる

会員向け記事をお読みいただけます。

ナショナル ジオグラフィック バックナンバー

ナショナルジオグラフィック日本版サイト

広告をスキップ