第2回 絶望の淵から夢の森づくりへ

――ニコルさんは、なぜ黒姫の地を選んで、森づくりを始めたのですか。

 僕は都会に住めないんです。よく冗談で言うんですけどね。東京に4日もいると、じんま疹が出る。大阪は3日。ロンドン、パリ、ニューヨーク、モスクワだったら行く前から出る(笑)。

 黒姫に住むことになったのは、友人がいたからですが、日本の田舎ならどこでもよかったんです。僕は日本の自然が大好きだったから。

――最初に来日されたのは50年前の1962年ですが、来日の理由も日本の自然だったのですか。

 いえ、空手の黒帯を取るためです。でも、空手の先輩と冬山に登ったときに、自然に逆らわず、巧みに利用して雪山で野宿する彼らの知恵にびっくりした。それから、日本各地を旅して、すっかり日本の魅力に取りつかれたんです。

アファンの森は黒姫山の麓に広がっている。(写真クリックで拡大)