趙さんのレシピによるお餅を出していただいた。
 並んだのは、伝統的な餅菓子の「セモリチャルトック」(セモリは牛頭、チャルトックは餅という意味)、エンドウ豆(ワンドゥッコン)を使ったお餅「ワンドゥチャルトック」、小豆を使った「パッペギチャルトック」(パッは小豆)だ。

 いずれもベースとなるのは、餅米の粉から作った蒸し餅。まず、小豆が載ったお餅を食べてみるとかなりしっかりとした食感。「日本人は、柔らかいお餅が好きですが、韓国の人は食感がしっかりしたお餅が好きなんです」と趙さんが教えてくれる。

 「ちなみに、小豆は、韓国ではおばけが嫌いな食材だと言われているんですよ」と趙さんはほほ笑む。「小豆を投げるとおばけは逃げるんです。小さい頃は、おばけが来ないように枕元に小豆を入れた袋を置いたりしていましたね」。逆に、ご先祖様を供養する法事などでは、小豆を使ったお餅は出さないのだという。なるほど!

 一方、セモリチャルトックは、韓国中部地方の忠清道(チュンチョンド)の名物餅で、かつて宮廷でも食べられていたお餅として有名だという。お餅の上には、黒豆、小豆、サツマイモなど沢山の具材が載り、中にも様々な具材が練り込まれている。伝統的には、豆類や芋を使ったお餅だが、栄養価を高めるために、趙さんはひまわりの種などを更に加えているそうだ。

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