寒さのきびしかった氷河期には、このカナダ楯状地の上に降った雪が、厚さ1000メートルを超える、とてつもなく大きな氷の塊となって積もっていました。

 その氷の塊は、つぎつぎに降り続く雪の重みで押し出され、氷河となって、下を支えている岩盤を削りながら、縁に向かって流れるように動きつづけていました。

 カナダ楯状地に存在した高い山は、5億年以上もの浸食作用によってほとんど削られていましたが、そこからさらに、度重なる氷河の浸食によって平らにならされ、土壌も押し流されてしまいました。

 やがて、約1万年前に地球が暖かくなり、最後の氷河期が終わりをつげると、この巨大な氷が解けはじめ、氷河は北へ北へと後退していきました。

 そのとき、氷河の下から、一枚岩のようなすべすべのカナダ楯状地が、いわば地球のむき出しの地肌となって地表に現れたのです。

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