第48回 フィリピンかき氷「ハロハロ」の本当の食べ方とは?

 さて、ハロハロには、食べ方の「作法」がある。その名の通り、全部の具を混ぜこぜにして食べるのだ。加減が全くわからないので、セシルさんに実演してもらった。セシルさん、かき氷にスプーンを差し込んだと思ったら、丁寧に具全体を混ぜていく。アイスクリームも小豆ペーストもどんどん形をとどめなくなり、氷入りの薄い紫色の液体になっていく。元の形が想像できなくなったら、食べごろだ。

セシルさんにフィリピン流食べ方を実演してもらう。大胆に全体を混ぜ始め(左)、すっかり元の形がなくなりました!(右) (写真クリックで拡大)

 恐る恐るスプーンで一口。美味しい。具全体の味が一つにまとまって、ナタデココや豆類による食感の変化もある。かき氷というよりは様々な具が入った、ほんのりミルク味のクラッシュアイス入り冷水のような味わいで、後味が爽やかすっきり。確かに熱帯の国フィリピンでは、こうした食べ方が合っているのかもしれない。セシルさんも「氷がある程度とけた方が美味しいですね。冷たい水の中に甘い具が浮いているという感覚で食べるのがいいんです」と言う。

 ちなみに「よく混ぜて食べるというのはハロハロだけでなく、フィリピンの食全体に通じる文化なんですよ」とセシルさんが教えてくれる。「お粥なども、ご飯とトッピングをよおく混ぜて食べますね」

 ハロハロはフィリピンでとてもポピュラーなおやつだそう。レストランには必ずあるメニューで、夏になるとハロハロ専門の屋台があちこちに出るそうだ。日本では家でかき氷を作ることも多いけれど、ハロハロを家で作ることはないという。