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脱石油文明への希望

 たとえば自然エネルギー革命。世界の風力発電容量は、ここ数年の急増ですでに2億キロワットを超えました。これは世界400基余りの原発の総発電容量4億キロワットの約半分に当たります。20年前には考えられなかったことです。

 しかも最大の化石燃料消費国でありCO2排出源である中国とアメリカが、2大風力発電大国でもある。エネルギー消費量が急増するほど、「燃料代はタダ」の自然エネルギー・ベースに移行せざるを得ないわけで、これは経済的必然なのです。こうして世界全体が、太陽や地熱といった地球の「好都合な真実」に依拠した新エネルギー文明へと向かっています。

 また、自然エネルギーは地域ごとの自律分散が基本です。自律分散することで災害や資源価格の変動に強くなり、貧困や格差も是正できます。

 自律分散は、グローバルなエネルギー需給革命にもつながります。ドイツのデザーテックは、サハラ砂漠の1万7000平方キロメートルに高効率の太陽熱発電設備を配置、その電力を送電ロスなしの高圧直流ケーブルで欧州やアフリカ諸国に供給する計画で、将来は欧州のエネルギー需要の15%を供給しようとしています。こうした流れを踏まえ、ドイツは2030年に電力の半分を再生可能エネルギーで賄うと宣言。欧州委員会は2050年には自然エネルギー100%というビジョンを発表しました。

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