地球の富を再確認し、人類共通の未来を築く場に

 それにさらに拍車をかけたのが、未曽有の「都市化」と「グローバル化」です。今や世界人口70億の半分以上が都市に暮らし、その大半は遠くから運ばれてくるエネルギーや食糧に依存。20世紀末までほぼ自給していた中国・インドも食糧や森林資源を世界から輸入し始め、世界の資源需給は一変しました。中国の人口の1割が輸入し始めただけで、日本の総人口に当たる規模なのです。

 これが増え続ける炭素排出や森林破壊、生物資源枯渇の背景ですが、同時に世界的なエネルギーや食糧の不足=高騰の原因でもあります。実際、ここ数年の資源価格は慢性的な高止まりで、石油価格は20世紀末の5~10倍、食糧も小麦・大豆・トウモロコシの価格は20世紀後半の3~4倍です。この3大穀物を90%以上輸入に頼っている日本、化石燃料の輸入コストがすでに20兆円を超えている日本はもっと真剣に考えるべきでしょう。

 「持続可能性(サステナビリティ)」とはもはや、100年先の世紀末の気候変動を心配するといった悠長な話ではないのです。この20年の地球環境へのダメージは深刻ですし、石油経済は炭素排出による環境的なサステナビリティ以前に、そもそも経済的にも持続可能ではない。

竹村さんがプロデュースしたデジタル地球儀 「触れる地球」と。(photograph by Junya Inagaki)(写真クリックで拡大)

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