第5回 苦闘! 温度計測プロジェクト(後編)

掘削孔への編成の再挿入(リエントリー)を見守る。ソナーを使って海底面を捜索。(Photograph by Kuri/JAMSTEC/IODP)(写真クリックで拡大)

 震源断層の温度計測作戦は、2回目の挑戦で第1工程、ウェルヘッドの設置に成功、第2工程へ進みました。

 まずはリエントリーです。7000メートルもの深さにある直径50センチばかりのウェルヘッドを暗黒の深海で見つけ出し、海上の船自体を微妙に操りながら、船上から吊り下げているドリルを見事にウェルヘッドに再挿入するという神業です。

 このリエントリー操作の時は、船長もドリラーズハウス(掘削ロボットを操縦する部屋。通称ドッグハウス)に駆けつけます。視界10メートルほどの水中カメラの映像がウェルヘッドを見つけたら、ここからが腕の見せ所!

 漏斗のようにぽっかり口を開けて待ち構えているウェルヘッドに向けて、海上で定点保持している本船そのものを移動させるのです。

 「250度の方向に1メートル!」
 船長が、ブリッジで操船している航海士にトランシーバーで指示を出します。
 って、1メートル!?