第5回 巨大津波もリアルタイムに検出可能!

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 お話を伺って、総じて感じたのは、太陽から吹き出す放射線や紫外線やプラズマなどが織りなす「宇宙の天気」は、予報という「実用」の要請がある割には非常に若い研究分野である、ということだ。

 さらには、地球と宇宙はつながっている、という当たり前のことも強く印象づけられた。

 プロトン現象の人工衛星への影響、磁気嵐の誘導電流による送電設備などの社会インフラへのダメージ、さらには太陽活動と地球の寒暖の関係まで、すべて、我々が「宇宙天気」と無縁でいられない事実を示している。

 太陽風という言葉は非常に詩的でもあって、『太陽からの風』(アーサー・C・クラーク)、『太陽風交点』(堀晃)といった傑作SFのモチーフにもなった。

 そこでぼくも少しだけ詩情を交えて語るなら、太陽から吹き出す風は、波のような周期を持ち、地球の「岸辺」である磁気圏に常に打ち寄せて洗っている。時には、CME(コロナ質量放出)などに起因する大波がやってきて、砕けた波頭が海岸線に飛沫を散らすこともある。本当にこれは、たまにテレビでオーロラの映像を見て実感する以上に、日常的であり、「普通」のことなのだ。