第5回 巨大津波もリアルタイムに検出可能!

(写真クリックで拡大)

 今の宇宙天気予報は過去のデータの蓄積による経験知(あるいは統計知とでもいうか)に基づいている。もし、地上の天気予報のように適切な数値予測モデルをつくることができ、コンピュータで計算できれば、現在よりも正確な予報を出せるようになる。それを実現するために長妻さんは、まず地球をとりまく放射線帯を重点的に見ているそうだ。

「人工衛星を実際に運用している人たちのために、早めに使える情報を出そうということで、数学モデルに基づく放射線帯の予報モデルをつくっています。また、衛星が壊れたときに原因を調べるのにも役立つ精密な数値予測モデルも開発しています。大抵の衛星は自分自身がいる場所の宇宙環境の情報を持っていないので、壊れた時の原因追及にはやはりその衛星がいた所の宇宙環境がその時どうなっていたかを知りたいわけです。それを再現するような数値予測モデルをつくろうということで、仲間と一緒に取り組んでいます」

 と同時に、思いもよらぬところで「宇宙天気予報」が地上の防災、減災に役立つ可能性があると聞いた。