長妻さんの説明によると、プロトン現象と地磁気嵐のいずれも、太陽から発せられる、強烈な太陽風、つまり、CME(コロナ質量放出)などを起源とするプラズマ(気体が陽イオンと電子に電離している状態。プラズマテレビも、プラズマを使っている)が原因だ。

 コロナとは、太陽のまわりに見えるぼんやりした光の部分で100万度以上の高温のプラズマで出来ている。皆既日食の時などには、肉眼でも見ることができる。そのプラズマの一部が、なんらかの理由で外に向かって吹き出すのがCME、コロナ質量放出だ。

 これと密接に関係しているプロトン現象を、まずは見ておこう。

 プロトン現象を担っている高エネルギーのプロトンがどのようにして作られるのかは実はまだ良くわかっていないらしい。太陽フレアによってプロトンが加速されて放出される成分がある一方で、CMEが高速で移動することによって生じる衝撃波で新たにプロトンが加速されて作られる成分などもあり、複雑なのである。いずれにせよ、高エネルギーのプロトンは、CMEよりも更に速度が速いため、プロトン現象はCMEに先駆けて地球に到来する。太陽フレアの後、30分程度で地球に到来する場合もあるそうだ。

 するとどんなことが起きるか。

米国海洋大気庁による太陽風予測(WSA-Enlil Solar Wind Prediction)も参考にしている。(写真クリックで拡大)

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