太陽黒点というのは、太陽の表面にできる暗点だ。これは400年前、はじめて太陽を望遠鏡で観測したガリレオ・ガリレイの昔から知られており、長妻さんの説明通り、黒点が多いほど太陽の活動が活発で、少ないと静穏、という相関が経験的に知られてきた。また、ほぼ11年周期で、黒点が多い活発な時期と静穏な時期が入れ替わることも分かっている。

「フレアは太陽の表面で起きる爆発現象ですが、そのときに強いX線や紫外線が放射されます。特に大きなフレアが起きると、放射されたX線の影響で地球の周りの電離層が乱れてしまうんです。それで、太陽に照らされている側の電離層では短波が吸収されて、遠距離の短波通信ができなくなるんですね。デリンジャー現象といいます。」

 アマチュア無線をする人なら、短波と呼ばれる周波数帯はお馴染みのはず。短波は、上空の電離層でうまく反射してくれるため、地球の裏側とでも通信することができる。しかし、フレアから放出されるX線などで、この電離層が乱されると(デリンジャー現象)、短波が反射しなくなり長距離の通信ができなくなる。

短波はふつう上空の電離層で反射して遠くまで伝わる(左)が、太陽フレアから放出されるX線などで電離層が乱されると、吸収されて遠距離通信ができなくなる(右)。この電離層の異常による通信障害を「デリンジャー現象」と呼ぶ。(画像提供:NICT)
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