「宇宙天気予報」をめぐる各種用語というか概念は、初学者には込み入っていて、どれとどれがどういう関係なのか分かりにくい。たぶん、地上の天気予報も本当はそうなのだろうが、子どもの頃から慣れ親しんでいるので違和感がない。ふだん耳慣れないというだけで、「宇宙天気予報」は多くの人にとって「SF的」に響くだろう。

 前回、予報の文言の中にあった、プロトン現象、CME現象、デリンジャー現象、といった各種「現象」を理解しようとすると、太陽活動についての知識が必要だ。すると、自動的に、黒点、コロナ、太陽風、等々、新たなキーワードまで登場する。

うしろに見えるのがSDOの画像。(写真クリックで拡大)

 長妻さんは、NASAの太陽観測衛星(SDO)が極端紫外線で撮影した太陽の画像の前で、宇宙天気で重要な太陽の活動を、かいつまんで説明してくれた。

 まずは、太陽の観測で、よく耳にする黒点について。

「太陽の活動では、黒点はとても重要な指標なんです。まわりに比べて温度が低くて、可視光では暗く見えるから黒点と呼んでいるんですが、極端紫外線では逆に明るく見えます。黒点の上層の大気が非常に活発に活動しているからです。ここがまさにフレアなどが起きやすいところなんですね。黒点が多いと太陽の活動が活発だというのはフレアがたくさん起きやすいということです」

2012年6月号特集「太陽嵐の衝撃」
本誌では宇宙天気予報の対象である太陽嵐の最前線をレポートしています。フォトギャラリーもあるWebでの記事の紹介はこちら。ぜひあわせてご覧ください。

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