第2回 太陽嵐でパソコンのデータが消失する?

「例えば人工衛星に影響があります。高エネルギーのプロトンがあたることで太陽電池の劣化が進みます。あとは、プロトンがコンピュータの回路の中に入り込むと、誤動作につながるんですね」

 コンピュータのメモリなどは電荷で記憶を保持している。そこにプラスの電気を持つプロトン(陽子)が突っ込んでくるわけだから、たまったものではない。電荷のプラス・マイナスがひっくり返り、つまりはコンピュータにとっての基本言語要素といえる0と1が逆になってしまう。そうなれば、コンピュータは正常に働かない。

「実はこういった影響は、それほど大きくないプロトン現象でも、わりとよくあるんですね。シングルイベント・アップセット(単発の反転)といいまして、ひっくりかえる部分が1カ所くらいでしたら、例えばCPU3台ぐらい使って、多数決で正しい判断下すようにするとか、いろいろ対策は立てられているようです。ただ、そういう仕組みが十分でない衛星などの場合に、例えばプロトン現象が起きているときに、姿勢変更のコマンドをうっかり打ってしまって、それが正しく動作しなくて、衛星が変な方を向いたり、回転してしまったりとかということが起きます」

 では、もっと大きなプロトン現象ならどうなるか。