第1回 ずばり、宇宙天気予報とは

 ある日の午後2時30分、東京都小金井市、小中学校や大学に囲まれた一角にたたずむ研究所にて。

 総勢10人ほどの研究員が様々なモニタ類に囲まれた1室に集まり、「宇宙天気予報」を発表するための打ち合わせをしている。字面から、ついSF? と思う人もいるかもしれないが、現在、毎日行われている日常的業務だ。

 その日の予報担当者が、あらかじめ用意してきた原案を読み上げ、異論があれば口を差し挟む。モニタ類で情報を確認し、議論をして、決定版に落とし込んでいく。

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 結果、公表されることになった「宇宙天気予報」は下のようなものだ。耳慣れない言葉が出てくるかもしれないが、分からなければ飛ばしてざっと見てほしい。 

──はじめに概況です。太陽活動はやや活発でした。今後ともやや活発でしょう。プロトン現象は発生していません。今後ともプロトン現象は発生しないでしょう。地磁気活動は静穏でした。今後はCME現象のため、やや活発となるでしょう。短波伝搬状態は安定でしょう。デリンジャー現象は起きないでしょう。

──太陽活動です。○月○日0時現在、太陽面には南15度、西25度にやや活動的な領域があります。また、南18度、東14度にやや活動的な領域があります。2012年○月○日以降、大きな太陽フレアは起きていません。

──地磁気活動です。2012年○月○日以降、地磁気嵐は起きていません。プロトン現象です。2012年○月○日以降、プロトン粒子の増加は起きていません。

「宇宙天気予報」はここ「宇宙天気予報センター」で日々決定、発表されている。(写真クリックで拡大)

2012年6月号特集「太陽嵐の衝撃」
本誌では宇宙天気予報の対象である太陽嵐の最前線をレポートしています。フォトギャラリーもあるWebでの記事の紹介はこちら。ぜひあわせてご覧ください。