第3回 やったね、サニーさん! 断層深度探索作戦

LWDからの詳細なデータが届くと、研究者のみなさんは、身を乗り出して議論開始。
写真提供:JAMSTEC/IODP(写真クリックで拡大)

 実は1977年に、DSDPという研究プロジェクトが日本海溝のもっと沖側の太平洋プレートを掘削調査し、チャート層の上にスメクタイトを含む粘土層が重なっているのを見つけました。太平洋プレートに乗って運ばれた、海洋地殻玄武岩/チャート層/スメクタイト粘土層という「地層セット」が、日本海溝で沈み込んでいるというのです。

 ですから、現在の掘削地点でも、自然ガンマ線でスメクタイト粘土層の反応を見つけられたなら、そこが断層と推定できるだろうと、研究者は睨んでいるわけです。

 さて、そんなLWDの比抵抗と自然ガンマ線のデータが船上のラボに届いたのです。

 この航海で最初の「科学データ」ですから、研究者のみなさんの心が高鳴っているのがよくわかります。これまで、データが手に入ったら、どう料理してやろうかという会議ばかりが何日も続いていたので、そのたまった鬱憤を晴らすかのように、研究者たちがワラワラとデータを示すラボのモニターの前に集まっては、あーでもない、こーでもないと話が尽きないようです。

 ドリルビットの先からは、2分に1回のペースでデータが伝送されてきます。ピッピッと表示されてくるのを、研究者のみなさんは固唾を飲んで見つめていました、はじめは。