中国に返還されて15年。本土への経済依存が強まるなか、活況に沸いた自由の都はどこへ向かうのか。

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香港 忍び寄る中国の影

中国に返還されて15年。本土への経済依存が強まるなか、活況に沸いた自由の都はどこへ向かうのか。

文=マイケル・パタニティ 写真=マーク・レオン

 南シナ海沿岸で、ひときわ華やかな輝きを放つ大都市、香港。高層建築の数は世界の都市の中で最も多く、118階建てのビルをはじめとする超高層ビルが、わずかな平地に林立する。かつての漁村は、海賊の拠点へと変わり、英国の植民地時代を経て、1997年7月1日に中国の特別行政区となった。それから15年が経った今、香港は中国本土から大きな重圧を受けて、再び変容しようとしている。

 雑居ビルの重慶大厦(チョンキンマンション)で商売をする不法入国者、大都会の片隅で男たちの欲望を満たす売春婦、北京の中央政府に抗議しようとビクトリア公園に集まったデモの参加者たち、そして、繁華街で高級ブランド品を買いあさる中国本土の人々……。

 本土への経済依存が強まる自由の都で、人々はどんな思いを抱きながら暮らしているのか。そして、アジア経済の一大拠点として活況に沸いた都市は、どこへ向かおうとしているのだろうか。

編集者から

 何とも訳しにくい英語だ――。翻訳者も私も原文を読んで頭を抱えました。たとえば以下の1文。

 "Hong Kong is a floating city: It floats between worlds, on fluctuating currency exchange rates and IPOs, real estate speculation, and the yuan of Chinese mainlanders, who come in droves on a wave of new wealth."

 皆さんならどう訳しますか? 本誌でどう訳したかは、6月号82ページの冒頭部分でご確認ください。

 原文が訳しにくいとはいえ、できるだけ読みやすい訳文にするのが私たちの務め。不法入国者や売春婦を取材した渾身のルポルタージュを堪能してもらえるよう全力を尽くしました。アジアの社会派ドキュメンタリーを得意とする写真家マーク・レオンの写真も必見です。(編集T.F)

参考資料
1997年3月号「秒読みの香港返還」

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