第5話  地球微生物学よこんにちは

その2  「生命は地震から生まれた!」仮説に挑む

しかし「どれぐらいの地震が起きればどれぐらいの量の水素が発生するのか」という定量的な研究結果がなかったので、地震学者と呼ばれる人たちには「ヘッ、地震水素なんて、所詮2軍だろ」的な扱いを受けていたと言っても過言ではありませんでした。

そんな「地震水素=2軍」説を覆したのが、JAMSTECの廣瀬丈洋、川口慎介、鈴木勝彦(敬称略)の3氏による男汁溢れる研究だったのです。

ちなみに廣瀬丈洋はとても爽やかです。あとの2人が男汁をほとばしらせているにすぎません。そして廣瀬丈洋によってJAMSTEC高知コア研究所に組み上げられた「お家で地震を作るマシーン」を用いて、岩石破壊だけでなく、岩石滑り(摩擦)によっても大量の水素が発生することが明らかになったのです。

その研究の最も画期的な点は、地震の規模(マグニチュードや実際の滑り量)と水素の発生量の間に定量性(相関)があることを突き止めたことです。こうして、ある規模の地震が起きたとするとその地震で発生した水素量を予想することができる(逆もしかり)という「地震水素、もしかして天才?」説が脚光を浴び始めたと言えるでしょう。スバリそうでしょう。

そして「水素こそ暗黒生命にとって至高のエネルギー」を唱えるワタクシが、このようなおいしいネタをずっと指をくわえて傍観していたはずがあろうか。いやない(反語)。