第4回 「ゴキブリを食べるメガネザル」撮影秘話

 彼らはあまり高くには行かないんですよ。というのも、ゴキブリのような昆虫を捕るので、かなり地面に近いところに留まります。昆虫を探しながら、木々の地面に近い部分を飛び移っていく。昆虫を見つけたら、地面に飛び降りて、昆虫を捕まえては木に跳び戻る行動を繰り返しています。

 我々はたいまつ方式のトーチライトを使って、できる限り彼らを追いかけようとしました。いつもだいたい1時間以下でどこかへ行っちゃいましたけれど。

――やはり警戒して逃げるのでしょうか。

 それがそうでもないんです。サルはいつも我々の存在に気付いていて、全然迷惑がっている様子はありませんでした。見つけるだけなら難しくはなかったんです。でも、エサを捕まえたり、食べたりするような読者の興味をそそる瞬間をとらえるのは難しかった。動きも速かったですし、何より、小さいサルなのですごく近寄らなければならないんです。

――結局、このシーンはどうやって撮影されたのですか?

 迷惑がっていないことはわかっていたので、メガネザルがエサをとるときに、4~5人で取り囲むように追いかけて。技術的な話になりますが、ストロボは2つ使っています。ひとつはガイドにもってもらって私の斜めうしろから。もうひとつは私が持ったけれど、カメラの真上ではなく、高く離して陰影ができるように工夫しました。

――ホントだ、目に光が2つ映ってる! カメラ目線の笑っているような表情もインパクトがありますね。ところで、ハードな撮影が多いと思いますが、特殊な機材を使ったりするのでしょうか。

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