第2回 掘削開始!史上最も深くまでドリルが到達した!

攻守にわたり活躍している7000m級水中TVカメラシステム(提供:JAMSTEC/IODP)(写真クリックで拡大)

 そんな7000mという深海まで到達するために、今回に新たに投入された技(ワザ)のひとつが、7000m級水中TVカメラシステムです。

 これまで本船が主に調査を行ってきた海域は、深海とはいえ水深が2000mくらいでした。それが倍以上の7000mとなると「ちきゅう」に搭載されている無人探査機の潜航性能を超えてしまいます。海底面が一体どうなっているのかという掘削開始直前の調査や、海底面で装置を作動させるために必要な「目」がないことになります。

 そこで今回実戦デビューを果たしたのが、水中TVカメラシステムなのです。実はこのシステムは2005年の「ちきゅう」建造時からの搭載メンバーでしたが、これまで実戦で使われることがありませんでした。今回初めて1軍の先頭バッターとして起用されたわけです。

 ただし、初先発は一筋縄ではいきませんでした。水中TVカメラと船上を結ぶケーブルのねじれがなかなか取れない(ドリルパイプに絡まって身動きが取れなくなる恐れがある)とか、光ファイバーが断線したとか、何度も絶体絶命のトラブルを引き起こしました。