第2回 掘削開始!史上最も深くまでドリルが到達した!

孤独に地球深部を掘削し続けることになるドリルビットを丁寧に点検(提供:JAMSTEC/IODP)(写真クリックで拡大)

 出航後は順調で予定よりも早く調査海域に着いたものの、その後は春の嵐。
 これまでの乗船経験でもなかったような荒天(最大瞬間風速40m/s!波高も10m越え!)のために船上作業は中断せざるを得ませんでした。

 もちろん船内は揺れます揺れます。エレベータは使用禁止だし、甲板への出入りももちろん禁止。ドリルフロアからは悲鳴のような金切り声が聞こえ、わたしは船酔いでゴハンも食べられない。それでも、ひとり海上でじーっと同じ場所に留まり続ける本船が、なんだかいじらしく感じたりもしました。

 そもそも「震源断層まで水深7000メートルという深海の底を、そこからさらに1000メートル近くも掘ろうという今回の調査」なんてサラリと1行で紹介されていますが、そんなことを現実にどうやっているのか想像ができますでしょうか。

 海上でボーっと浮かんでいると、船だってボトルメールのように異国の地まで流されてしまいます。ところが、本船はドリルで深海をピンポイントで掘っていかなければなりません。自身が海上で動いてしまうと、いつまでたっても深くまで掘れませんからね。

科学データを得るためにロボットが動き回り、汗と油にまみれるドリルフロアです(提供:JAMSTEC/IODP) (写真クリックで拡大)