火山と氷河がはぐくんだ大地は、人間と家畜による森林破壊に屈することなく、壮大な自然美を保ち続ける。

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アイスランドの絶景

火山と氷河がはぐくんだ大地は、人間と家畜による森林破壊に屈することなく、壮大な自然美を保ち続ける。

文=ロバート・クンジグ 写真=オルショヤ・ハールべリ、エアレン・ハールべリ

 火山と氷河がはぐくんだアイスランドの大地。数年ごとにどこかしらで噴火が起きているこの島で、火山活動はめずらしいことではない。だが、南部の氷河で2010年に起きたエイヤフィヤトラヨークトル火山の大噴火では、水蒸気爆発により火山灰が成層圏にまで到達。欧州全域で飛行機を足止めし、空の交通網をまひさせた。

 9世紀後半ごろから入植者が定住するようになると、羊をはじめとする家畜が島に持ちこまれた。羊たちは草や若木をむさぼり、人々は木炭を得るために森林を次々に伐採。植生を失って島の景観は一変し、露出した表土が急激に失われている。

 過酷な風土と、人間と家畜がもたらした荒廃。それでも今なお、アイスランドの景観がたたえる荒々しい自然美は、見るものの心を強く惹きつけてやまない。

編集者から

 アイスランドの地名は難しい……たとえば「Hveravellir」。どうやったって「クベーラベトリル」とは、知らずには読めません。今回、地名のスペシャリストも参考にしている『アイスランド地名小辞典』という本を知りました。地理学者で当時お茶の水女子大学の教授だった浅井辰郎氏が、言語学者の森田貞雄氏とともに現地に足を運び、1980年に出版したものだそうです。これに載っている地名でも、現地読みに合わせて極端なカタカナ使いをしている部分は日本語に近いかたちに直すのが今は一般的とか。特集には、うそみたいな(絵画みたいな)風景が満載。温泉が豊富なのは、日本との意外な共通点です。(編集M.N)

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