レンズの裏側

――何をしているところですか?

ハインリヒ:ここは標高5000メートルで、K2(写真右奥)の麓から降りてくるところです。ロバの背中に載っているのは、テントのポールやさびた椅子、プラスチック製品といった、重さ100キロを超えるごみです。その前後を歩くクドゥス(左)とウメールは、空の燃料容器など、それぞれ重さ40キロと30キロのごみを背負っています。歩き続けて14時間。荷物があまりにも重くて、みんな疲れきっていました。

――山の清掃活動を始めようと思い立ったきっかけは?

ハインリヒ:私は自然が大好きで、手つかずのきれいな自然を見たいと、常々思っています。これまで山に登るたびに清掃活動をしてきましたが、今回は、山がごみだらけで本当に不愉快な気分になりました。

 登山家たちは、疲れた、時間がない、嵐に遭った、荷物が多すぎる、あるいは、拠点の町まで持ち帰るのに費用がかかるといった理由で、ごみを置いていくのでしょう。それでも、これほどの量を残すのは許しがたい行為です。この日一日だけで、氷河の一つの場所から390キロのごみを集めました。